第14回学術集会

「非言語的アプローチ」がテーマでした。会長の大倉多美子は「気の測定」について講演されました。生薬学、東洋医学がご専門の大倉先生は、気の測定装置を開発されました。測定した結果、気が皮下を流れていることが示されました。日本漢方では「気血水」病因論に拠っていますが、気は自律神経系・血は内分泌系・水は免疫系であると推測されました。

川野泰周先生は「マインドフルネス瞑想の臨床応用」という題で講演されました。昨今、ITが発達したためにalexithymia(失感情症)が増えている。最近、コロナが落ち着き登校する機会が増えたら、不登校の学生が増えた。これらにもマインドフルネスは有効である。陰性感情や心理の多くは大脳の内側前頭前野が受け持っているが、fMRIにより血流がマインドフルネスにより改善することが判った。

林剛彦先生は「幻肢痛の治療法」を提示されました。ペインクリニックと心療内科で開業されている林先生が、患者様の森一也氏と共に幻肢痛の治療法であるVRVirtual Reality)と患者会について発表されました。

小野寺節先生は「COVID-19の動向およびワクチン開発」について講演されました。ウィルス学の世界的権威である小野寺先生が、コロナの総括をお話されました。国産のワクチンは安価であるため早期の開発が望まれます。

山田寛幸先生は「気について考える」という題で講演されました。「病は気から」と言われるように、日本では気という概念が定着している。東洋医学の基本理念は「未病を治す」と「心身一如」であるが、病気は気の不調によって起きると考えられている。非言語的アプローチには気功、鍼灸、導引などの東洋医学的治療法、瞑想法、森林浴などがある。これらは気を整えて病気を治している。


第15回学術集会のお知らせ

15回学術集会会長:谷下一夫

沿革:「こころとからだの痛み研究会」は1988年に創立された「痛みと漢方シンポジウム」に遡りますが、1989年に「難治疼痛症例ワークショップ」として独立し、1998年まで続きました。翌年に「こころとからだの痛み研究会」と名前を変えて、活動休止もありましたが、現在、年に2回学術集会を開催しています。

目的:本会は「痛み」の集学的治療を勉強するために、多業種の医療介護職などによる意見交換を行い、包括的医学の研究および啓蒙・普及を目的にしています。

 

日時:令和5年10月8日(日) 10時~16時

場所:学士会館 302号室

〒101-8,459 東京都千代田区神田錦町3-28

電話03-3292-5936  FAX 03-3292-0882

会費(弁当代込み): 一般の方:6,000円、医療・介護・福祉・教育関係者:8,000円、

医師・歯科医師:10,000円、製薬会社関係者:10,000円

昼休みに精養軒の2,000円相当の洋食弁当をめし上がっていただきます。この間に自己紹介と総会を行います。

参加方法:参加希望と明記して9月末までに事務局(下記参照)にご連絡下さい。

プログラム

テーマ:「学生のメンタルヘルス」

10時~1030

開会の挨拶・基調講演:「大学生の意欲について」

谷下一夫 先生(慶應義塾大学理工学部名誉教授)

10時30分~12時30分

講演:「大学の保健管理センターから見た大学生のメンタルヘルス」

佐藤武 先生(元・九州大学保健管理センター教授、精神科医)

12時30分~13時30分

食事(弁当配布)

自己紹介

総会

13時30分~14時30分

症例検討会:「幻肢痛の最新治療法」

猪俣一則 氏

14時30分~15時30分

講演:「中学生の問題行動とその後」

鏑木義永 先生(元・中学校社会科教諭)

指名発言:野村健介 先生(島田療育センター・児童精神科科長)

15時30分~16

ミニリサイタル:小林功氏(ピアノ)、蒲原史子氏(ソプラノ)

会場では新型コロナウィルス感染症対策を可能な限り行っています。

「こころとからだの痛み研究会」 

THE COMPREHENSIVE RESERCH SOCIETY ON HOLISTIC TREATMENT FOR PSYCHOSOMATIC PAIN”

代表世話人:山田寛幸

事務局:〒232-0064横浜市南区別所1−13−8

「横浜みのるクリニック」 内

FAX045-515-5106E-mail: yamada0324hi@gmail.com