「非言語的アプローチ」がテーマでした。会長の大倉多美子は「気の測定」について講演されました。生薬学、東洋医学がご専門の大倉先生は、気の測定装置を開発されました。測定した結果、気が皮下を流れていることが示されました。日本漢方では「気血水」病因論に拠っていますが、気は自律神経系・血は内分泌系・水は免疫系であると推測されました。
川野泰周先生は「マインドフルネス瞑想の臨床応用」という題で講演されました。昨今、ITが発達したためにalexithymia(失感情症)が増えている。最近、コロナが落ち着き登校する機会が増えたら、不登校の学生が増えた。これらにもマインドフルネスは有効である。陰性感情や心理の多くは大脳の内側前頭前野が受け持っているが、f-MRIにより血流がマインドフルネスにより改善することが判った。
林剛彦先生は「幻肢痛の治療法」を提示されました。ペインクリニックと心療内科で開業されている林先生が、患者様の森一也氏と共に幻肢痛の治療法であるVR(Virtual Reality)と患者会について発表されました。
小野寺節先生は「COVID-19の動向およびワクチン開発」について講演されました。ウィルス学の世界的権威である小野寺先生が、コロナの総括をお話されました。国産のワクチンは安価であるため早期の開発が望まれます。
山田寛幸先生は「気について考える」という題で講演されました。「病は気から」と言われるように、日本では気という概念が定着している。東洋医学の基本理念は「未病を治す」と「心身一如」であるが、病気は気の不調によって起きると考えられている。非言語的アプローチには気功、鍼灸、導引などの東洋医学的治療法、瞑想法、森林浴などがある。これらは気を整えて病気を治している。